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タグで日記を手打ちするのが面倒になった、 ダメな感じの人が書く、 タメにならない日記。
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おはようございます。
こんな朝早くブログ書くとかそんなこと今までありましたかね。
あったとしても徹夜明けですねハハッ!

以下、ちょっと大分長いけどGW中なんとか仕上げたいともそもそしてたものです。
確かこれはジンくんが25の質問答えてくれた時点で妄想してたし、
あと多分こんな感じ!な夢を見たような気がします。
妄想を具現化するのが大変すぎる…そろそろ妄想具現化マシーン来い。

********



…はらへった。

寝起き一番の欲求は2つ、尿意と空腹だった。ぼんやりと意識が戻ってくる。
今日は久しくアラームに起こされなかった。そういえば一日オフだっけ。
のそりと起き上がって、トイレにいくついでに時計を見る。
09:38、休日の朝としてはまぁまぁの時間。
窓からちらりと覗いた空は、ぱっとしない灰色で少し暗い。
雨が降るかもといえばそうかもしれない。微妙。
ああもう決めた、今日は外でない。家にいる。
全てを曇り空のせいにして、俺は顔も洗わないままもう一度ベッドに潜り込んだ。
相変わらず腹は減っていたが、どうでもよかった。寝てしまえば関係無い。
ああでも、今日なんか食べれるかな。うち食べるもんないけど。外出たくないし。
いいやもうめんどくさい……と、目を閉じたとき、シーツの上でケータイが震えだした。
音こそ鳴らないが、それは俺の不快指数を一気に上げるシロモノ。最悪。
俺は反対側を向いて無視を決め込んだ。今日はオフなんです、まだ寝てるんです。
ぬるい布団の中意識が遠のくのと、ケータイが止まったのはどっちが先だったろう。
どうでもいいけど。



『ぴーんぽーん』

うとうとしながら文庫本と戯れていると、
間延びした電子音が再度俺の神経を逆撫でした。
体は寝ているけど意識は文字と夢の狭間をゆらゆらする、至福の時なのに。
誰だよ、と眉をしかめるだけで、俺は居留守を決め込むことにする。
そもそも今日はなんの約束もしていないし、荷物受取の予定だってない。
どうせ大した用事ごとでもないだろうとあたりをつけて、
引き続き文庫本のページをめくった。
…そういえばもしかしたら、そろそろポストがチラシで埋まってるかもしれないな。
もう少ししてから、掃除がてら回収しに行こう。
ああでもその前に珈琲かな。今日は久々に豆を挽くのもいい。

『ピンポン!』

「はあ?!誰だよ、くっそ、」

思わず悪態を吐きながら、とうとう俺は布団を剥いだ。
ばさりと音をたてて本が閉じた。最ッ悪だ、くそったれ。
さっきとは違う音、これはつまりドアホンで、
鳴らした人間はもう目の前まで来ているということ。
マンションの出入り口は中の人間が開けるか、鍵がないと開かないんだから、
このドアの向こうにいるのは相当に限られた知り合いだ。
第一の心当たりはマネージャー。くっそ仕事なんか持ってきたら
マジでやつ当たりしてやる。
俺が荒々しく足を靴に突っ込み、不機嫌全開の顔でドアを開けると、
そこには予想外の人物が立っていた。

「おはよ、寝てた?」
「……は?」

高さの変わらない目線、顔はマスクで半分隠れていたが、
そいつはマネージャーなんかじゃなかった。

「なに、してんの、ジンくん。」

やっばい俺なんか約束してたっけ、とスケジュールを思い返してみたけど、
目の前の彼――宮永仁はとくに怒ることもなく、その目を弓なりにして笑っていた。
ああ俺、今頭ぼさぼさだっけ。鏡見てないや。
とりあえず、彼がここにいる(しかも笑顔で)意味が俺にはイマイチわかっていない。
そもそもこの人今日休みなの?ドラマ撮影中でしょ、こんなとこいていいの?
よいしょ、と彼は、手に持っていた大きめの荷物を持ち直しながら言った。
色鮮やかな野菜がちらりと覗く。

「メール、見てない?」
「…見てない、ですね。」
「やっぱり。今日の予定は?」
「いや、とくには。」
「じゃあお昼にしよっか。」

食べてないんでしょう?と言われて、思わず俺は腹が鳴りそうになるのを我慢した。
流石にかっこ悪過ぎるだろそれは。
ほんと、よくできた恋人です。


***


「ご馳走さまでしたー。」
「お粗末さま。」

少し遅めの昼食(簡単なサラダとパスタ)と、デザートついでに食後の珈琲
(これはきたくんが淹れてくれた)まで頂いて、ふと時計を見上げれば
15時をまわったところだった。15時かぁ、どうしようかなぁ。
今朝方から生放送の収録をして雑誌の取材を受けて、
本当なら今頃ドラマの撮影をやるはずだったんだけど、
まぁお約束というかなんというか、急にスケジュール変更が入っちゃって、
時間がぽっかり空いてしまって。
それで明日は仕事だけどグループ全員での収録で、
多分きたくんも同じスケジュールのはずで、
更に言えば(言ってないけど)夕飯の仕込みも終えてしまったし、
明日の着替えその他諸々の準備だって実は整っている。
…ああもうだめ色々居たたまれなくなってきたどうしよう。
なにやってんだろ俺。みなまで言わせないで。
自分の行動とか考えたこととか、もう全部恥ずかしいしめんどくさい。
そもそもいきなり部屋に押し掛けるって(メールしたけど)、
いなかったらどうするつもりだったの俺。
そりゃ最近、俺がドラマやってる所為でなかなかオフが取れなくて、
時々取れても全然タイミングが合わないとかそんなんばっかだったけど…って
そういうことじゃない。
こんなことならもっと仕込みのんびりやるんだった。
なんだか手持ち無沙汰でしょうがない。
俺はどうすることもできなくて、カップの底に残った珈琲を恨めしげに見つめた。
溶けきれなかった砂糖が、少しだけ沈んでいる。
…めんどくさいなぁ。

「…っばい、俺眠くなってきた…。」
「ッ、」

…独り言、だよね。びっくりした。
見るときたくんは、くうーっ、と猫みたいに長い手足を伸ばしてから、
くたりと横に首を傾げた。
座椅子に寄り掛かる彼の表情は、寝起きのそれとあまり変わらない。
ぼんやりとリラックスしていて、今にもうたた寝をしそうなくらいだ。
…そう、だよね。きたくんも、久々のお休みだもんね。やすみたいよね。
――俺なんかの相手しないでさ。


「…っごめん、俺もう帰るね。」

色々と、耐えられなくなったんだと思う。
鍋にカレー作ってあるから、あとはよく煮込んで食べてね。
お米もちゃんとあるんだから、めんどくさがらないで――って席を立って
早口に言おうとしたのに、思わず口をつぐんでしまった。
目の前に彼の顔があったから。しかも少し不機嫌そう。
彼は長い前髪を掻きあげながら言う。

「…なに、仕事?」
「……そう、じゃ、ないけど。」
「だったらヤダ。」
「え?」

彼はよく、俺が思ってもみないことを口にする。

「まだうちにいればいいじゃん。なんで他所行っちゃうの。」

ジンくん意味わかんない。
そう、拗ねたように言われた言葉を俺が飲み込む前に、俺はその腕に抱き締められた。
(や、ばいって…!)
頭からつま先まで、身体の神経がぴりぴりと逆立っているようだ。
久しぶりの彼の香りにくらくらする。
まだ少し撥ねている髪の毛が頬に当たることすらたまらなかった。
心臓がばくばくうるさい。ああでも多分、これは既にばれてしまっているだろうから、
せめて顔だけはと必死に背けながら、なんとか俺は少ない理性で言葉を探す。
ああもう、だめだ、人と抱き合うのってなんでこんなに気持ちいいんだろうね。
俺の中の、色んなめんどくさいものが、ほろほろと外れていく。

「だ、って。きたくん、眠そうだし。」
「そんなの関係ないでしょ…。」
「…今日俺、いきなり押し掛けちゃったし。」
「それ俺がメール見てなかっただけじゃん。」
「でもすごい機嫌悪くなかった?」
「あー……。だってさっちゃんかと思ったんだもん。休みなのに、今日。」

一つ一つ間髪無しに入る言葉が、とても正直で、彼らしかった。
わらってしまうくらい。

「……なんだぁ…。」

あのとき内心、すっごい驚いたっていうか恐かったのに。なんだあ。
思わずふっと肩から力が抜けた。すると彼が腕を少しだけゆるめて、
じっと明るい茶色の目に見つめられて、
ああ今までちゃんと顔も見れてなかったのかな、と思った。
彼は少しだけ眉を下げて言う。

「…せめてさ、夜ご飯まではいてよ。一人で食べたくない。」

心臓がどきりと跳ねた——そんな、殺し文句、勘弁してほしい。
わざとかもしれないけど。
…本当に、素直な人なんだ。
仕事のときもそうじゃないときも、彼はひどく素直で、ほんとに敵わないなと思う。
ずっと俺が言えなかったことを、さらりと言ってしまうんだから。
…少しくらい、見習わないとな。
めんどうなものを一生懸命振り払って、俺は少しだけ息を吸った。

「……き、」
「ん?」

「…き、がえ、……持ってきた、んだけど。」



彼がにっこりと満足そうにわらう。
そうして俺たちは、ようやっとキスをした。
柔らかい唇を食むたびに、”めんどくさいもの”の残りかすが、はらはらと散っていく。
そうして全部きれいになったら———。

ほろ苦い珈琲の味がなくなるまで、俺はゆっくりと唇を味わった。






おしまい!

-------

そしておまけ小話。



ベッドの上でぼんやりと、眠そうな彼の体温を感じていたら。
視界の端で、ちらちら、してたから。

「きたくん、携帯光ってるよ。」
「……んー、しってる…。」
「…確認しなよ。」
「やだよ。別に大したことじゃないでしょどーせ。」
「わかんないでしょそんなの。急な仕事だったらどうするの?」
「知らないよそんなの。俺今日休みだもん。」
「…きたくん、」

いましめを込めて名前を呼ぶと、彼はしぶしぶ目を開けた。
でも携帯に手は伸ばさないでこう言った。

「…じゃあジンくん見てよ。」
「え?」
「ケータイとかほんと嫌なの俺。誰からメール来てるか、ジンくんが見て。」
「いや、俺が見ちゃまずいでしょ…。」
「別にぜんぜんまずくないですー、やましいこととかなんにも無いもーん。」

俺の肩に頭を押し付けるばかりで、一向に彼は携帯を見ようとしなかった。
…しょうがないないぁ。茶色い髪の毛を少しだけ弄りながら、
俺はさっきからちらちらと光っていたそれに手を伸ばす。
…あまいよね、わかってます。でも嬉しいじゃない?
その、……好きな人が、甘えてくれるってさ。
きたくん、ホントに携帯電話嫌いだしね。

「…じゃあ見るからね。」

カチリ、と二つ折りの携帯電話を開く。メールが8件。着信はないようだ。
他人の携帯触るのって、いいよって言われてても、いけないことみたい。

「メール誰から?」

待ち受けに表示されてるメールアイコンを、少し緊張しながら押す。
…きたくんの、メールを見るってことに、下心が全く無いかといえばそれは嘘だ。
はたしてどんな文字が並んでいるのか、
身構えていたのだが——結果は非常にあっけなかった。

『暗証番号は?』

当然といえば当然。
俺だって設定している。

「…きたくん、これロック掛かってるよ…。」
「あー、それ誕生日だよ。」
「有りがち過ぎじゃない?それ…。」

仮にも売れっ子アイドルなのに。少々呆れながら、俺は彼の誕生日を打ち込む。
10月11日。
…すぐに思い出せる俺も俺だけどさ。

『****』
『暗証番号が違います』

…悪いけど、押し間違いとか、誕生日の記憶違いなんてことは絶対ない。残念だけど。

「開かないんですけど…。」
「言っとくけど、俺のじゃないよ。」
「え…?」

彼の言うことがよくわからない。俺のじゃない、って…?
それから俺は少し考えてから、まさかと思いつつ、
ゆっくり、ゆっくりと番号を打ち込んだ。
さっきよりも余程緊張している。


『****』

……開いてしまった。


「…ッちょっと、きたくん…ッ!!」
「んー?」
「この番号やめようよ…!」
「えーいいでしょ別に、減らないし。」

そりゃあ減りはしないけど、減るわけはないけど、でもこれは恥ずかし過ぎる。
無事に開いたメールBOXすらまともに見れないくらい、顔が熱くてどうしようもない。
だって、こんなのずる過ぎる。

俺の、誕生日、なんて。



「きたくんのばか……。」

なんとか新着メールを一瞥して、急な仕事の用件がないことを確認すると、
詳しい内容も伝えないまま俺は携帯電話を閉じた。
こんな状態でまともにメール内容なんて読める気が
さらさらしない——ああもうどうしよう。

思ってたより、俺、しあわせみたい。

代わりに彼をきゅっと抱き締めると、
俺の腕の中で、彼が笑った気がした。




ほんとにおしまい!

------------

以下入らなかった妄想。
・ジンくんは朝どっかのニュース番組にドラマゲスト的に出演してたらしい
・さっちゃん(きたマネ)が休日に重要連絡してくることはほぼ無い。
 きたの性格を見込んでのことで、きたもそれを知ってる。
・携帯の暗証番号は大体携帯を手に入れたときの好きな人、付き合ってる人の
 誕生日に設定してしまうのが彼流らしい。
・メール8件の内訳はジンくんより(1)さっちゃんより(1)適当なDM(2)
 仕事付き合いご挨拶(3)、あとあおいくんよりメンバー一斉送信メールが1件。「髪切ったのみてみて!」(写メ付き)
・この日二人はお昼ご飯→ベッドでお昼寝(メール云々はここ)→
 お風呂と夜ご飯(カレー)→お泊まりタイム★ っていう風に過ごしたそうです。
・この日の二人がジンきたなのかきたジンなのかはご想像にお任せします^^
・そして翌日さっちゃんが迎えに来るっていうアレ

ジンくん可愛過ぎてつれえ お粗末でした〜
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